喪中はがき [診療日誌]

診療中に喪中はがきが届いた。
あぁ、またこの季節になったなぁ!と思ってはがきを見る。
すると、長年口腔ケアをしていたおばあちゃんのご家族からだった。
ご家族は、口腔ケアに理解があり、胃ろうになっても口腔ケアの必要性がわかっていらした。
ケアマネさんにも、こんな大切なことわかってほしい。
口から食べなくても、口腔ケアは必要なんだよ。
自宅療養の経過が悪く、病院に入院されてから、当院の口腔ケアは
途絶えてしまった。

あと、わずかの命だなというあきらめがあった。

その時は、数週間だろうと考えた。また、受け入れ先の病院も、なじみのないところだったので・・・。

・・・ここで、もうひと押しして、病院へも口腔ケアに行きますよ!と言えばよかった・・・のかな?。しかし、思いのほか入院期間も長かった。

担当衛生士にはがきを見せた。
寂しそうに、読んでいた。
最後まで、診る!という私たちの思いを実践できなかった。

歯科衛生士の専門誌に当院が取材されました! [口腔ケア]

クインテッセンス出版より発刊されております歯科衛生士の専門誌「歯科衛生士11月号」に、当院の記事が掲載されました。
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「患者の健康を最後まで診続ける!」という歯科医院になってます。
読まれてなかった方は、ぜひ、ご一読いただきたいな!と思うのですが、普通の書店には(大きな書店にはあるでしょうが・・)並んでないでしょうから、手に入りにくいと思います。
歯科関係者の方は、読まれている方も、少なくはないでしょう。
編集部の方も、わざわざ田舎にまで、訪れていただき、丁寧にお話をくみ取っていただき、当院の実力以上の記事にしていただけました。また、取材に応じてくださったご家族や患者さんにも感謝いたします。

医科歯科連携 [口腔ケア]

歯科関係者のみなさ~ん
頭頸部外科学会誌の19巻105~110ページ2009年「口腔ケアと再建手術術後合併症の検討」という論文を読んでみてください。
これは、医科の先生が書かれた論文です。医科の先生は、歯科のことすごく勉強されている方もおられることに加えて、歯科はもっともっとやらねばならないことが、あることも教えられます。ぜひ!

摂食咀嚼嚥下セミナーと病院歯科介護研究会に行く! [摂食・嚥下]

先週の土曜日に大阪へ舘村先生の摂食咀嚼嚥下セミナーに、また日曜日には岡山へ病院歯科介護研究会にでかけてきました。
食道がんや頭頸部がん手術後の合併症に口腔ケアが深く関わっているそうです。他にも、いろいろ学んで帰りました。有病者の方、高齢者の方への口腔ケアについて示唆に富んだ有意義な2日間でした。
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LCCのピーチに乗ってみた!! [旅]

9月から、毎週土曜日、日曜日は学会やセミナーに出かけることが多くなります。
また、今週も・・・舘村先生の摂食嚥下セミナーと病院歯科介護研究会の講演会に出かけます。
学会に行くときに、いろんな交通を使うのも楽しみの一つです。
今回は、土曜日に舘村先生のセミナーが大阪で、日曜日に病院歯科介護研究会は岡山です。大阪に宿をとることにして、行きの移動は今はやりのLCCを使ってみることにしました。
LCCって知ってます?ローコストキャリアといって、日本語では格安航空会社のことを言います。
今回、福岡から大阪関西空港まで、それを利用しました。
わざわざ新山口から福岡まで新幹線を利用してそれから関西空港まで飛行機を使ったにもかかわらず、大阪までの交通費は、飛行機を使った方が、新幹線で大阪まで行くより、安いのです・・・でも、200円くらいですけど・・。
時間的に朝9時10分発の飛行機に乗るには、新山口駅始発の新幹線に乗ることにしました。
新山口出発DSC00177.JPG
(まだ薄暗い新山口駅、萩を5時にマイカーで出発。朝5時は、車ぶっとばす人が多いです。信号無視するトラックもいて・・・けっこう怖かった。)
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(500系新山口発始発のこだま号)
7時半くらいに博多着、地下鉄に乗り換え福岡空港へ到着と同時に航空会社のカウウターがオープン。
今回はピーチ航空という会社です。あらかじめネットで購入したチケットをカウンタで機械にかざすとスーパーのレシートと同じような搭乗券が出てきます。本当に安っぽい!搭乗券の下にOOKINI!と記載してあります。
さすが、関西を拠点とする航空会社ですね!!
ピーチのチケットDSC00183.JPG
さて、搭乗するまでゆっくり朝食をいただき、いざ搭乗しました。LCCはシートが狭いとか、むりやり人を詰め込むとかいろいろ言われてますが、シートは革シートで、そんなに不自由はしないシートです。機材はエアバスのA320です。ピーチ飛行機DSC00187.JPG
(エアバスA320。ピーチ航空のイメージ通りのカラーで女性に人気がありそう・・。事実この日も女性客が多かった)
関西まで1時間弱、そんなに高度は高くないので窓から、大分の由布岳や四国の山々を眺めて快適なフライトでした。水平飛行は40分程度です。席は3列席なので窓側の席にすると、機内販売で何かほしいときが少し面倒です。ピーチフライト中DSC00186.JPG
着陸後は、バスでなんと空港の外まで連れていってくれます。そして、手荷物を預けた人は道路の歩道のところに並べられてました。ピーチ手荷物DSC00189.JPG
到着してから、空港の中を長いこと歩かなくていいので楽ですね。すぐ近くに大阪難波行の高速バス乗り場があるのでそれに乗り、無事大阪に到着しました。それから大阪で、ゆっくり昼食をとり、セミナーを受講しました!!
初めてのLCCを利用しましたが、なかなか快適でした。JALやANAの飛行機会社の時と異なり、なんか路線バスに乗ってるのとあまり変わらないで気楽に乗れる感じがいいですね。
さらに到着から空港の外まで空港内をうろうろ歩かなくて良いのが、よかったですね。
山口だと新幹線の費用がかかるので、若干安い程度ですが、福岡の人だったら、圧倒的に金額も安いのでLCCは、いいでしょうね!ちなみに私の飛行機の料金は5210円でした。
ピーチは、なかなか良かったですよ。台湾や香港、韓国にも飛んでるみたいですから、今度国際線を使ってみるのもいいな!と思いました。今は、お隣の国々と、もめてますから乗らないですけど・・もうしばらくしたら乗りますか!。

大往生の先生が萩までくる [講演会]

「大往生したけりゃ医療とかかわるな」の著者中村仁一先生が、10月6日に萩で講演されます。
萩にわざわざ来られるのなら、先日大阪まで聞きに行かなければよかった・・。なんて、思ってませんけど。
タイトルに惑わされて、それこそ医療にかかわらない人が増えるとと、少し危惧しております。
私は過剰診療を問題とされていると思うので、この講演を聞いて必要な方が、医療にかかわらなくなったら、それこそ大問題ですよね。総合的に判断してお話を拝聴しようと思います。
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社協の谷野さんに、「いい講師を選んだね!」と伝えておきました。

歯周病学会衛生士ポスター発表に一言 [学会]

今回、全国の衛生士さんが歯周病学会において、すばらしい症例を発表されました。
それは、歯科医師の症例発表に見劣りすることのないものでした。
しかしながら、歯科医師には、発表後に学会から感謝状がいただけたのに、衛生士さんたちには、何もいただけませんでした。いいですか、歯周病治療のどんな素晴らしい仕事も、そこで下支えをしているのは衛生士なのです。ということは、歯科医師の発表症例に関しても歯科衛生士の仕事があってこそなのです。
日本の歯周治療を支えているのは、衛生士さんなんだから、こんな時こそ、衛生士さんに学会は感謝すべきなのです
歯科衛生士が、あれだけがんばって、また勇気を奮って症例発表したにもかかわらず、学会が歯科医師と差別化することは、納得がいきません。
もちろん学会にも、一言言わせていただきました。事務局は「学会の委員会に提案しておきます。」との返答でしたが・・・どうですかね?
また、ある先生が問い合わせたところ「予算がない」という返答も、伝え聞いてます。
何を言ってるんですかね!
あんなものは、パソコンで印刷すれば、私だって安価にできますよね。
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また、発表も、ポスターはりだして、そこの前で演者は1時間くらいその場で質問を受け答えするだけです。
それに比較して摂食嚥下リハ学会は、発表時間は短いもののそれぞれのポスターに座長が司会をして
それは丁寧に発表を扱っていただけます。演題数は、問題にならないくらい嚥下リハ学会の方が多いにも関わらずですよ。
今回は、受付に時間がかかることで1部のシンポジウムが聞けなかったことなど、いろいろと不満が残りました。
衛生士さんたち、がんばってくださいね!!

日本歯周病学会に出席 [歯周病]

23日に秋の歯周病学会に出かけてきました。
今回は、茨城県のつくばで開催されましたが、学会の最後に専門医や認定衛生士の教育講演を聞いてますと、つくばから羽田の最終便には、間に合わなくなります。その結果、もう1日延泊して今日の午前便で帰り、2時から午後の診療をしました。(東京から出勤です・・。)
東京から、朝8時発のつくばエキスプレスに乗り9時前に学会場に到着。つくば学会場.JPG
しかし、長蛇の列で20分ちかく受け付けに待たされました。事前受付をインターネットでしていたにもかかわらず・・ぎりぎりに行くのが悪いのかもしれないですが・・もう少し手際よくできないものかと思います。
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今回は当院の吹上衛生士さんと東京でご開業の田村先生のところの小林衛生士さんのポスター発表をしました二人とも、学会発表にむけて精一杯症例をまとめてくれました。
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ほんとうにお二人ともご苦労様でした。それと田村先生、小杉先生、鈴木たかお先生いろいろ助けてもらってありがとう。無事発表ができました。

歯科衛生士会歯周病研修 [歯周病]

 今年、企画されました山口県歯科衛生士会の歯周病研修会の第3回目が16日に終了しました。
第1回目は、私と当院の吹上衛生士が、第2回目は周南の中玉利先生と山根衛生士さんが、
そして16日の最終日は、周南市の小川先生と植田衛生士さんで行いました。
最終日は、さすが小川先生でした。丁寧に総まとめをしてくださいました。
植田さんも、今回プレゼンは初めてにもかかわらず、レベルの高い症例発表をしていただきました。
受講生は、山口県ばかりでなく広島県からも参加。・・・そうそう東京からも参加者がありました。
みなさん、ご苦労様でした。長時間の講義を引き受けていただき感謝します。

高齢者の介護・・・う~ん! [診療日誌]

 学会で、素晴らしい仕事を見せていただいたのと、自分がやった仕事の発表で高揚感に浸っていると・・・
全く予想外のことに出くわす。
おばあちゃんが診療台に座っていた。
介護者の方が、時々連れてきては、「ばあさんが食べられんから、何とかしてくれ!」と・・・。
お口の中は、今日食べたのか、いつ食べたのかわからないような、もう汚物になっている食べ物が・・。
うゎ~!まいった。衛生士さんが、すぐにお口の中の掃除をはじめた。
歯医者は、あまりにもすごい状態に立ちすくんでいるのに・・衛生士さんはすごい。
みるみるうちに、お口の中はきれいになっていまった。
「ばあちゃんは、あなたとおなじものが食べられなくなっているよ。」
「トロミをつけたりして、飲込みやすくしてあげないとね。」・・といっても介護される方には、トロミが理解できない。  ばあちゃんの口の中へ、食べ物を押し込む毎日・・・。
「入れ歯をなおせば、なんとかなるじゃろう!」と、入れ歯への期待が大きいのに比べて、お口の機能の衰えの方が大きいことが、やはり理解できない。
何とかしてあげたい気持ちは、こちらも空回りして、時に患者さんやご家族に、容赦ない言葉になってしまう。
学んだことが、学んだとおりにできない。
介護の場では、こういったジレンマが決して少なくはない。
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介護保険を利用したくても、その自己負担分を支払えないほど生活に困窮している場合もあるらしい。
手を差し伸べようとしても、介護する方の拒否もある。
いろいろと口腔ケアの話をして差し上げても「食事、洗濯・・おむつの交換・・そのうえ入れ歯やハブラシですか!?」、「そんなことできるなら、此処にはばあちゃん連れて来ないよ!」とも・・・言われたことがある。
認知症があって、いつまで続くかわからない介護生活。
本人も、家族も疲れ切っている。
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良質な介護は、家族の支えそれがベースにあって、そのうえでケアマネの能力によると自分で勝手に結論づけていた。そしてそちらの方しか向いていない自分がいた。どっぷりと介護に携わる職業じゃないから、切り捨てて、よいとこだけ見ればいい。どこかで、そう考えている自分も、確かにいた。

最前線は、美談ではすまされない現実があるんだ。

みんな、辛い!

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