生きる! [診療日誌]

今日は、学校検診の日です。
午後から、小学校へ伺いました。
今日は1年生と6年生です。
約四十数名の1年生を診せていただいた時です。先週病院から退院したばかりの生徒さんが・・。
なんでも、アレルギーがひどくて、ほこりや土などでも重篤な感染症を起こすらしいのです。
学校で、掃除が始まるとマスクをして保健室で待っています。

今まで、こんなお子さんはみたことがありません。当然、口腔内の管理にも気になります。

小さいのに・・。いろんなものを抱えて・・・。アレルギーもこんなにまでなっちゃったんですね。
私も知らない病気です。
精一杯、生きてほしいと願うばかりです。

検診が終わると、今度は2件ほど、訪問診療に出かけました。
73歳の方、外には出れないが、まだまだ生きていけそうです。ちょっとした嚥下障害があります。
でも、あらゆることに無気力で・・・。もったいないなぁ・・。と思います。

もう一人は、入院中の患者さん。脳梗塞で倒れたけど、必死でリハビリに励んでらっしゃいました。
入れ歯の修理が必要です。とりあえず、応急の修理をしておきます。
元気になって退院されたら、新しい義歯をつくりに私のところへ来てください!と伝えました。
この方は、前向きでした・・。

みんな生きてるけど、生きれることって、すごく幸せなことなのに・・・・。
前向きで、精一杯,生きましょう!
you tubeで、こんなのがありました。「生きる」こと考えさせてくれました。

http://www.youtube.com/watch?v=5a3ahoLXTuM

木の人形DSC_0455.jpg
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総入れ歯 [診療日誌]

3月11日に書いた、「恋する入れ歯」のおばあちゃんは。。。
80歳にして初めて作った入れ歯にもかかわらず、うまく完成して、その後2回ほど
調整に来られました。
「デイケアに行って、みんなに顔つきが変わったね!とほめられました。」と、喜んでいただけました。

私は、ほかのおばあちゃんにも、「彼氏ができる入れ歯」と言って義歯を作ったみたいで・・。
そのおばあちゃんに、街であった時に
「入れ歯は調子がようございますが・・・。先生、彼氏がぜんぜんできません!!」と
大笑いされました。

そして、今回また、70歳の方がお見えになりました。
総入れ歯です。なんでも、昔作った入れ歯が・ゆるくなったので、もう一回作り直したいとのことでした。
「いつ頃、作られました?」と聞きますと・・・
「そうね~、30年前になりますかね~」と

「そうすると、私が歯医者になる前に、作られた入れ歯になるのでね~!」
30年前だと、歯科大学に入りたてで、入れ歯のことなど全くわかりもしない頃でした。
でも、今70歳で30年前なら、当時は40歳ですね~。
今40歳で、総入れ歯を作る方は、ほとんどおられません。
「虫歯が、多くってね!全部きれいさっぱり抜きました!」と自慢げにお話しされます。
今の40歳代の方たちは、どうですか?
お口の清掃や予防の進歩を感じないわけには、いきませんでした。

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介護保険を考える [診療日誌]

デイサービスとは、介護が必要な高齢者に、健康チェック、入浴、昼食、レクレーションを提供する介護保険サービスのひとつです。
3月21日の新聞に記事がありましたので紹介します。
東京板橋区のある施設では、昼食を終えると囲碁やマージャンなどをおこなうそうです。
このサービスには男性も多く参加されているとか。
また、愛知県では囲碁、麻雀のほか陶芸やカラオケなども。
施設長さんは、他の施設を見学した際、折り紙やお絵かきでお年寄りが過ごしている中、男性がポツンと
たたづんでいたのを見て、「将来、自分がやってみたいメニュがない」と感じたそうです。
今のデイサービスのメニューは、確かに「子供じみている」と感じられなくもないですね。
やっぱりな・・と思いました。

みなさんは、介護が必要になってデイサービスに好むと好まざるにかかわらず、行かねばならなくなったときに、何をして過ごしたいですか?

また、同時に介護保険による介護サービスは、介護をするご家族に対して手を差しのべる非常に大切な
保険です。介護されるご本人よりも、ご家族などの手間が、少しでも楽になれば・・という国の制度としては
非常にやさしさを感じるのは、わたしだけでしょうか?
歯科診療室のお話になりますが・・・・
ご主人の親を介護し始めて、歯周病の急性発作を繰り返しはじめた40代の女性の患者さんが、お見えになったことがあります。
以前から、虫歯の治療で通院を幾度かされた方ですが当時は、歯周病の急性発作を起こすなどとは予想もできなかった方です。ストレスが歯周病を悪化させることは、知識としてはあったのですが、診療室でまさかこの方が・・・と診察させていただいたのは初めてでした。
その後、介護保険を利用し介護が楽になったことで、歯周病が軽減してきたのを診療室で経験しました。まさに、介護保険が歯周病を軽減したとも言える1例とも言えます。

上野千鶴子さんと古市憲寿さんの対談の本があります。「上野先生、勝手に死なれちゃ困ります」という本です。その中に、介護保険のことがわかりやすく書かれています。知っているのと、知らないのでは全くちがうのですね。
いろいろ不備を言う方もおられますが、介護保険の導入によって介護は以前と比べて格段と楽になったそうです。私たちも、よく学んで国や行政に対して権利を主張するばかりではいけないことも。わかりました。
物事には、いろんな側面があります。文句ばかり言うのではなく、お互いの意見を尊重して
さらに良いものにしていく必要があります。

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感動したこと [診療日誌]

先週末の土曜日から東京へ行ってきました。
私の母校の歯周病の教室で、長年准教授をされていました。S先生が退官されますので
医局をあげての送別会があったのです。
本当に、私が大学を卒業するころから、お世話になった先生ですが、飛行機が遅れて
~この時期は、風が強くて飛行機に乗るのは嫌ですね!~
少々遅刻してしまいました。
それでも
「よく来てくれた。うれしいよ。昨年は、山口でも送別会を開いてくれありがとう。」と
喜んでいただきました。
先生、長い間ご苦労様でした。また、何か、仕事を始めてください。まだ、お若いんだから・・。

話は変わるのですが・・・
会場は、ホテルオークラです。私は、飛行機とセットの割引料金でオークラに宿泊もしたのですが・・・
ちょっとリッチでしょう。

さすが、オークラは違いますね。
違いを感じたのは、ホテルの方の対応です。客室係の方は、もちろんですが・・。
さらにびっくりしたのは、朝、お部屋のお掃除をされる方が、仕事中のカートから離れ
手を休めて直立されて、私が歩いてくるのを待って「おはようございます。」と深々とあいさつをされた時です。
やらされているという感じではなく、本当に、あたたかさや思いやりを感じると同時に職場へのプライドも感じました。このホテルのすばらしさは、設備や建物のすばらしさだけではなく人の素晴らしさにあると思いました。

いつも、ビジネスホテルばかり宿泊していると、いろいろなことを感じます。
何年に一回くらい、こんな立派なホテルに宿泊して、いろんなことを感じるのも大切なことかもしれませんね。
本当に、勉強になったホテルの宿泊でした。
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ホワイトデー [診療日誌]

昨日は、ホワイトデーでした。
今年は、例年になくバレンタインにチョコをいただいたので・・少し大変でしたが・・。

先月、訪問診療にうかがったAさんの奥様からバレンタインのチョコをいただいたので
診療後にお返しに伺いました。

「こんにちは~」
「まぁ、先生!ちょうどよかった上がってくださいな・・」
「いや、今日は、先日いただいたチョコのお返しに伺っただけなので。・・」

「先生、それはそれで・・、まぁ、上がってください。どうしてもお見せしたいものがあるのです!!」

と。今日は嚥下の勉強会があるのに・・と・・・

手を引っ張るようにして台所へ・・・。

すると、どうでしょう!
要介護5のご主人が、テーブルに座られてお食事されているではないですか・・!

「ほら、先生!両手を使ってお茶も・・・」とぎこちないのですが両手でコップを持ち上げ
ストローからお茶をご自分で吸い込むところを見せてくださいました!

「すごい!すごい!!」

「いいですね~。これだと車の運転もそう遠くないかもしれませんね!」
と冗談を言いますと・・。
ご主人は
「先生。次は庭の草抜きですよ!車は、それから・・・!」

車なんて、とっても無理なのは、お互いにわかっているのですが・・
車の運転をしたいっていう希望は持ってもいいのだと思いますから・・・。

否定はしないで、がんばっていけるといいですね。

遅れて行った嚥下の勉強会では、養護施設の方が事例報告をされました。
障害を持ったお子様に
VFやVEなどの嚥下の診査をして食形態や食べさせ方を検討した結果、
むせることなく食事介助のできるようになったという素晴らしい症例を見せて
いただきました。

ちなみに、ホワイトデーに差し上げるのは、Loccitaneのハンドクリームにしました!

とってもよい一日でした。

恋する入れ歯 [診療日誌]

歯周病専門医には、入れ歯を作りに来られる方が少ないのです。
だって、歯を残すことが専門ですから・・・。
特に総入れ歯は・・・、本当に少ないですね。
もっとも、今の日本の80歳は、30%以上が8020(80歳まで20本歯を残す)を達成しているのですから・・・

今年、初めての総入れ歯の患者さんがお見えになりました。
いつも、にこにこしているおばあちゃんです。
入れ歯の高さを調整している時です。
あまりにも口元の変化が大きく、数十歳若くなったようなお顔になりました。

「すごく、お若く見えますよ。もう一度恋ができますよ。

うちでつくる入れ歯をいれると恋ができるんですよ。

恋する入れ歯っていうんですけどね。」と私が言ったら・・

患者さんは、思わず吹き出して、二人で大笑いをしました。

「まぁ、私は、この世で最後の入れ歯を作っていくつもりだったのに・・・」と

そして、何か思い出したように・・・・・

「そういえば、おとうさんの棺桶に入れ歯を入れるの忘れてました。」と・・。

「そりゃ、あちらの世界で、さぞ困ってらっしゃるでしょうね。」と私が言うと・・・。

「あっちにも、歯医者さんがおられるでしょう。」と患者さん。

また、また二人で大笑いしました。
恋する入れ歯は、来週完成します。nekoScan10500.jpg
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「成功する人は缶コーヒーを飲まない」そうですよ! [診療日誌]

姫野友美さんが書かれた「成功する人は・・・」という本読まれましたか?
読まれてない方は、ぜひ読まれるとよいと思います。
缶コーヒーSANY0329.JPG

この本を読んで、歯科治療に来院される患者さんにいろいろと食生活をうかがうようになりました。
すると、本当に驚愕の食生活を送ってらっしゃいます。

ある銀行員の方・・・
朝7時に起きて7時20分には、家をでるそうです。
通勤途中に、朝食代わりに缶コーヒーを1本。職場で、また1本!



それから、ずっと働きっぱなし、仕事が終わり帰宅するのが夜の9時頃で
それから、食事をするそうです。・・・・・
「毎日、1食です!・」と・・・。

それから12時くらいに休みますが、それまでまた缶コーヒーを2~3本・・・・
「先生、微糖だから大丈夫ですよね?」と・・・・

「歯の問題だけではなく、君の健康が気になるよ。
それに、缶コーヒーには砂糖がペットシュガー7本分、24グラムの砂糖が入ってるんだよ。
微糖は、そりゃ砂糖の量は少ないかもしれないけど・・・・」

「僕は、今年28歳になるのですけど、それこそ高校の時から、こんな感じです!!」
と彼は、言いました。

「少し、本数を減らしてみたらどう?そして、本屋さんで買って1冊読んでみたら・・」と言ってみたのですが

虫歯や成人病の予備軍となることばかりでなく、みなさん結構過酷な生活をしてらっしゃるな~
ということが、わかりました。(歯科界は、厳しなど言ってますが・・・自分は、のんびりして、まだまだ恵まれているんだなぁと思わされました。)
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好きな人と食事をしたい・・! [診療日誌]

今、院長室の本や資料の整理をしています。
年末から、ぼちぼちとはじめています。今、整理しているのは、いろんな理由があるわけですけど・・。
今回は、そのことはさておき・・・。
古い新聞の切り抜きが出てきました。

東京の大学の准教授の先生が、書かれた文章です。
1994年のものですから18年前のものです。ある老人ホームでのお話。
お年寄りたちの食欲が進まないことが問題になったそうです。
(現在ですら、このような問題を問題視すらしないところもあるのだから、当時としては随分進んだ施設ですね。)
食事の時、車いすの人、咀嚼が不自由な人など身体的な症状に分けてテーブルを囲んでいたそうです。
そこで、このテーブルわけをやめることにして、気のあった者同士でテーブルを囲むような提案が出されました。
そして、次の食事から実践したところ・・途端に、お年寄りたちの食欲が回復したそうです。
また、お食事も単なる刻み食や、食材の形のわからない介護食から、目で見ても楽しめるような工夫をしたところ、食事がたのしくなり食欲も増したそうです。
この先生は、医学的なこと、歯科学的な見地ばかり気にするのではなく。個々のお年寄りの思いや体験を大切にすべきだということをこの老人ホームでは忘れてなかったのでは、ないかとおっしゃってます。
そして、お年寄りの過去の体験を生かせる場つくりや人間関係をいかに豊かにするかが老人問題の本質であると結んでらっしゃいます。
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読んでみて・・そうだ!なぁと思います。前回書いたラジコンおじさんにもつながる話ですね。

文章を書かれた先生は、東京医科歯科大学の志村則夫先生です。
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小学生の給食を1年生と一緒にたべてみた! [診療日誌]

私が、学校医をしている小学校の養護の先生から依頼があり、1年生の給食の時間にお邪魔させていただきました。
「口の中に食事を入れてなかなか飲み込まない子がいる。」「食べるのが遅い。」「口に入れる量が少ない。」など・・・いろんな問題のあるお子さんがいるようです。

今回の依頼は、はっきりとして養護の先生も、準備は万全でした。
校長先生も栄養士さんも今回の給食プロジェクトに関しては、熱意のあるお話をしてくださいました。
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わたしも1年生と一緒に給食をいただきました。何十年ぶりでしょうか・・?
おいしいですね~!最近の給食は・・。
栄養士さんも同席して、生徒さんの食事を観察しました・・・。
が、私が行ったことで、生徒さんたちも気分が盛り上がったのでしょうか?
いつになく食事がスムーズにできたようです。先生方は予想外の展開にとまどってました。・・
「普段は、こうじゃないんだけど・・・」と、こぼされたましたが・・。

食介護の市川先生によれば、おいしく食べるには①食べる環境の改善②口腔の健康の維持③食べる機能の正常化が必要であると言われています。

今回は、やはり小学生ですから、お口の機能や健康に大きな問題もありませんから・・・環境の改善によるものだと思います。食事も、いろいろとこんなに栄養士さんが考えて作られているのには感心しました。

久々に、前向きになる依頼で、ほっとしました。
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医者の一言 [診療日誌]

ある患者さんのお話です。その方は、今年の初めに糖尿病であることがわかりました。
お医者様で血糖値を計測したところ、Hba1cという数値が11.6%だったそうです。
これは、まずい!!
患者さんは、本屋で多くの本を購入し、猛勉強。努力して服薬指導に忠実に従い、食生活の見直しをしました。
その結果、わずか半年で数値は6.8%にまで低下させることができました。
正常値へは、あともう少しです。
Hba1cを1%下げるのも、結構大変だと聞きます。

お医者様からは、当然「よくがんばりましたね!これからも、がんばって正常値をめざしましょう!」
と言うお言葉をいただけるはずだったのに・・・・。
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患者さんが言った一言に「秋になったので、食欲が増してきました。!」
先生は「それは、まずいですね!!」と返答されたそうです。

糖尿病も歯周病も、慢性疾患です。コントロールには、患者さん自身の相当な努力が必要です。
心ない医者の一言に、患者さんは大きく傷ついているのです。
私も、歯科医師のはしくれですが、言葉には十分注意しなくてはと反省させられました。
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