日本在宅医学会に出席 [学会]

DSC04108.JPG在宅医学会.jpg
この土曜日、日曜日に千葉で開催されました第12回日本在宅医学会に出席しました。私が参加したのは日曜日です。あまりなじみのある学会ではなかったのですが、歯科からも7題の演題がポスターで発表がありましたし、シンポジウムでは医科歯科連携というテーマでシンポジウムが行われるので、非常に興味をもって参加しました。
朝、東京都内のホテルから早めに会場へ向かいました。というのも、当日は東京マラソンがあり、混雑が予想されたので・・。会場に早く到着しましたので、講演を聞かせていただきました。在宅医学会というのは医科が中心で、どうしても医科の先生の講演が中心となります。会長講演を拝聴しました。「格差社会と在宅医療」という演題で講演いただいたのは、北海道大学の前沢政次教授です。あまり興味のない演題でしたが、講演の内容はすばらしいものでした。現代の医療に鋭くメスを入れる内容で、先生の穏やかな口調からは考えられないようなお話が聞けました。
抄録から抜粋しますと「医師問題の源は、他人に認められたいという欲求、強烈な個人的動因、旺盛な野心、並の連中とは違うという選民意識、高評価を期待する不充足感を持ってしまうことにある。医療技術を向上させるために手段を選ばなくなる・・・・。製薬会社は、病を薬で治すという信仰を作り上げることに成功した。・・しかし、一方で、効かない薬や副作用のある薬を大量に供給し、薬害を拡大させていった。病の治療のために薬がつくられる状態から、薬を売るために病が作られる状態に変化した。・・・国は、国民を犠牲にして企業の側に立つ。企業と国が強調する中で、莫大な金が動き、さらに医師が踊らされている。」こんな中で、在宅医療はどうあるべきか?を実に丁寧に講演くださいました。Sense of coherence,武士道より商人道・・・など示唆に富んだ講演でした。
感動しました。
一方、医科歯科連携と題したシンポジウムは京都まちずくり口元気塾の金子みどり氏、長崎の角町正勝氏など在宅歯科診療では有名な方々が登壇されたのです。京都も長崎も素晴らしい連携パスが行われています。しかし、シンポジウム全体の内容的には今一歩という感じでした。座長の原龍馬氏(歯科医師)が、「医科歯科連携は、歯科の片思いかもしれない。こんなに大きな会場なのに、こんなに参加される方が少ないとは・・・」と少し弱気な言葉で締めくくられたことが、今の医科と歯科の関係を象徴しているかもしれません。
医科の先生も医科歯科連携に興味がある方は多くはありませんし、歯科医師も言葉では言うものの実践となると腰が引けていることが、まぁ現実的といえば現実でしょうね。
ポスターセッションでは、阪大、日大、などの大学の症例報告や研究で非常に興味深いものが多かったが、シンポジウムと同時間に行われたため演者のお話を聞くことができませんでした。
大会運営において、少し配慮がほしいですね。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。